こんにちは。なめろうです。
今回、なめろうは一念発起して山形県の出羽三山で2泊3日の「修験道・山伏修行」に参加してきました。素晴らしい体験とともに、なめろう自身が実際に参加して感じた内容をご紹介して、今後参加される方のお役に立てればと思っています。
初心者向けの修験道・山伏修行とは
山形県の出羽三山は羽黒山・月山・湯殿山の総称で、古くより修験道の聖地として栄えてきました。現在でも、修験道を体験できる場所として有名で初心者でも気軽に参加ができるコースが用意されています。それらのコースは男女年齢問わずでも気軽に誰でも参加できます。
開催している団体・時期・日数
出羽三山で修験道・山伏修行を行っている団体は大きく二つあります。ひとつは羽黒町観光協会の山伏修行体験塾、もうひとつは出羽三山神社の錬成修行道場です。この2つ以外にも羽黒山宿坊では山伏体験を行っていますが、上記二つはHPに随時情報が掲載されているので初心者の方でも気軽に参加しやすいでしょう。
それぞれの開催時期と修行日数は、
【山伏体験塾】は、9月前半の開催で、<日帰り><1泊2日><2泊3日>のコースから選択できます。
一方、
【錬成修行道場】は、8月前半と8月中頃の前期・後期2回開催で<2泊3日>のみのスケジュールとなっています。
申込方法・費用
参加の申込時期は、山伏体験塾は8月下旬まで、練成修行道場は5月からの1ヶ月間となっています。練成修行道場は申込開始が5月と早く期間も1ヶ月間と短いので注意してください。申込みが多数の場合は、抽選となる場合もあります。
申込方法は、以下のHPより申込用紙をダウンロードして、それぞれの申込期日以内に郵送します。
羽黒町観光協会山伏体験塾 https://hagurokanko.jp/341-yamabushisyugyou/taikenjuku/
出羽三山神社錬成修行道場 http://www.dewasanzan.jp/publics/index/60/
参加費用は、山伏体験塾が32400円(税込)、錬成修行道場が30000円(税込)となっています(2019年時点)。
どの団体の体験に申し込むのが良いか
なめろうが今回参加したのは、出羽三山神社の錬成修行道場だけなので具体的な中身まで比較をすることができませんが、短い時間で体験したいという方は日数が選べる山伏体験塾が良いでしょうし、時間に余裕がある方は錬成修行道場を選ぶと良いでしょう。
特に、初日の集合時間については、山伏体験塾は午後1時半で余裕がある一方、錬成修行道場は午前8時半なので公共交通機関を利用する場合は前泊する必要があるので注意です。
練成修行道場の参加するにあたって:出羽三山神社社務所への行き方
今回、なめろうは出羽三山神社の錬成修行道場に参加しました。2泊3日で羽黒山神社から月山神社を経由して湯殿神社まで歩きます(三山駆け)。スケジュールなど事前の情報が少なかったので、自分が体験して得た情報をお伝えして今後参加される方のお役に立てて頂ければと思います。
集合場所・時間・アクセス
初日の集合場所は、出羽三山神社の社務所になります。集合時間は八時半です。
朝が早いので、公共交通機関を利用される方は、鶴岡市内で前泊する必要があります。
【集合場所】
出羽三山神社社務所
住所:鶴岡市羽黒町手向7番地 最寄りバス停留所「随神門」
社務所は随神門のバス停を降りて脇道を入ったところにあります。
大都市圏から山形空港を経由して出羽三山神社へ行く場合
東京・名古屋・大阪・福岡などの大都市圏から山形空港まではLCCが運航しています。さらに、羽田からは鶴岡空港へ直行便が運行しています。
なめろうは東海エリアに住んでいますので、小牧の県営名古屋空港から山形空港までフジドリームエアライン(FDA)を利用して、バスで鶴岡まで行きました。
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山形空港から鶴岡まで行くには、一度、山形駅まで出て鶴岡行きの高速バスに乗り換える必要があります。空港から山形駅まではシャトルバスがありますので、それを利用しましょう。
以下、集合時間8時半に間に合うための大まかなオススメの経路となります。
山形空港
↓【シャトルバス:40分】
山形駅
↓【高速バス:2時間半】
鶴岡エスモールバスターミナル
※鶴岡にて宿泊
鶴岡エスモールバスターミナル翌日7:00発
↓【路線バス:40分】
羽黒随神門で降車7:40分
出羽三山神社社務所に8時半までに受付
・山形駅~鶴岡(鶴岡エスモールバスターミナル)
山形駅では事前にバスの窓口で乗車券を購入し、鶴岡行き高速バスに乗車します。乗車場所は山形駅東口バスターミナルの1番乗り場となります。
山形駅~鶴岡 高速バス時刻表 http://www.yamakobus.co.jp/kousoku/yamagata-turuoka.html
山形駅バス乗り場マップ
鶴岡での降車場所は、鶴岡エスモールバスターミナルとなります。エスモールは鶴岡駅から歩いて5分ぐらいのショッピングモールで、バスターミナルがショッピングモール内にあります。鶴岡市内の路線バスなどもここから出発します。
翌日の出羽三山神社社務所がある羽黒随神門行きの路線バスもエスモールバスターミナルから出発します。(途中、鶴岡駅前からも乗れます)。
・鶴岡エスモールバスターミナル~羽黒随神門
翌日の早朝、エスモールバスターミナルから出羽三山神社行きの路線バスに乗ります。出羽三山神社社務所に八時半集合なので、エスモールバスターミナルを7時発のバスに乗るのがベストです。
鶴岡エスモールバスターミナル~羽黒随神門 路線バス時刻表 http://www.shonaikotsu.jp/local_bus/t008_haguro.html
しばらく走ると出羽三山神社社の大鳥居が見えてきます。
約40分ぐらいで、出羽三山神社社務所に最寄りの随神門に到着します。羽黒随神門という停留所で降車します。
停留所の目の前に随神門があります。
随神門の左手に集合場所である出羽三山神社社務所があります。
前泊する場合のオススメ宿泊場所
練成修行道場は朝八時半集合のため前泊する必要があります。
宿泊は翌日の移動も考えて鶴岡市内が良いでしょう。鶴岡駅周辺にホテルが数か所あります。
楽天トラベル
じゃらんnet
なめろうの経験からオススメは、東京第一ホテル鶴岡です。バスターミナルがあるエスモールと直結しているため、高速バスで到着してすぐにホテルにチェックインができ、その後もエスモール内にあるショッピングモールで気軽に食事や買い物もできます。またホテルにもかかわらず、温泉の大浴場があり、翌日からの修行の前に英気を養うことができます。
翌日の羽黒随神門行きの路線バスも同じエスモールバスターミナルから出発ですので、朝早くでもわずか1分でエスモールバスターミナルに行けます。雨が降っていても心配はありません。路線バスで出羽三山神社社務所に行かれる方はこちらがオススメです。
さらに、修験道の世界に一日でも早く触れてみたい!という方には、出羽三山神社周辺に宿坊があり一般の方でも泊まることができます。宿坊は、楽天トラベルやじゃらんなどからでも予約できます。
<宿坊一覧>
練成修行道場の内容スケジュール・心構え・服装や準備するもの
練成修行道場についてはネット上でもあまり情報がありません。そこで事前に大まかなスケジュール・心構え・準備するものなどをお伝えしていきたいと思います。
練成修行道場の内容とスケジュール
練成修行道場は2泊3日の日程で、羽黒山神社・月山神社・湯殿山神社の3つの神社を参拝する三山駆けを行います。大まかなスケジュールは以下の通りです。
出羽三山神社社務所
↓ 徒歩
羽黒神社
↓ バス移動
月山8合目
↓ 徒歩
月山山小屋2日目
月山山小屋
↓ 徒歩
月山頂上(月山神社)
↓ 徒歩
湯殿山神社
↓ 徒歩
湯殿山参篭所
※滝行(女滝)
※護摩行
※直会(懇親会)
3日目
湯殿山参篭所
↓徒歩
沢駆け
※滝行(男滝
↓徒歩
湯殿山参篭所 解散(午前11時)
1日目:羽黒山2446段の階段を踏破
八時半集合。班ごとに名簿が配られますので自分の班と班長さんを確認します。基本的に3日間、班ごとの活動となります。
服装は、神社が用意してくれた白装束に着替えます。着方が分からないときはは遠慮なく班長かベテランの方に聞いてください。親切に教えてくれます。
また受付で滝行用の白衣やふんどし、白のリュックが買えます。ただし、受付の方も事前に頑丈ではないと注意してくれましたが(笑)、実際にそれほど頑丈ではないのであまりお勧めはできません。なめろうは購入して2回ほど外部のポケットを使用したところ、チャックが壊れました(*_*;
朝10時ごろに出羽三山神社社務所を出発。2446段の階段を歩き羽黒山神社に参拝します。ここで全体の集合写真を撮ってもらえます。写真は3日目に貰えます。
午後3時頃、バスで月山8合目まで移動。そこから宿泊先である月山の山小屋まで1時間ほど歩きます。夜は山小屋で食事の後に軽く自己紹介のタイムがあります。
洗面などはできますがシャワーなどは浴びることはできません。午後9時ごろに就寝となります。
2日目:足腰ガクガクに耐え、難所の月光坂(鉄梯子)・滝行・護摩行を乗り越える長い1日
3時半起床、4時出発。月山頂上を目指して歩きます。天気に恵まれれば、西の夜空に月を眺めながら、
東の空では冒頭の写真のようなご来光を拝めます。
お昼ごろに月山頂上に到着し月山神社を参拝した後、山を降りつつ次の目的地の湯殿山神社に向かいます。この時点になってくると何名かは、足腰に痛みを覚えてくる方もいます。なめろうも膝などが笑い始めてガクガクしてきました。金剛棒かトレッキングポールがあると良いと思いました。
湯殿山神社に降りる途中、練成修行道場最大の難所「月光坂(鉄梯子)」があります。ほぼ垂直の鉄梯子で何十メートルと降りていきます。ただ、ゆっくり降りていけばそれほど怖くはないので、焦らずに行きましょう。
月光坂を降りた後、滝行を行う女滝を横目に見つつ、午後3時頃、湯殿山神社本宮に到着し参拝します。
その後、当日の宿泊先である参篭所まで約2キロの道のりを歩いて降ります。湯殿山神社本宮と参篭所は参道となっており、通常は連絡バスが運行しています。
なお、湯殿山参篭所で、前日に出羽三山神社社務所で別送した荷物が受け取れます。
1回目の滝行(女滝)
参篭所で荷下ろしをした後、滝行の装束に着替えます。女性は白衣、男性はふんどし姿に着替えます。草鞋に履きかえるので、もし一度も履いたことのない方は事前に練習しておくか、慣れている周りの方に聞いてください。親切に教えて貰えます。
女滝まで参道を歩いて先ほど降りて来た道を戻ります。折り返し2キロの登り坂なのでなかなか辛いです。体調の関係でこの滝行の参加を諦めた方も何人かいました。
滝行は見た目の水の量以上に衝撃が凄いので油断をするとむち打ちやケガをします。また月山の雪解け水のため非常に冷たく真夏でも長くは入っていられません。突然入るとベテランの方が指示してくれますのでそれに従いましょう。しっかりと指示に従って行えば、滝行はとても素晴らしいものです。
護摩行
滝行の後、参篭所で夜の護摩行があります。真っ暗の部屋のなか赤々と燃える護摩は神秘的です。
直会(懇親会)
2日間、おにぎりと漬物でしたが、この時は懇親会ということで料理とお酒が飲めます。それまでの労苦を共にした方々と友情を育むことができます。
3日目:一般立ち入り禁止の沢駆けと2回目の滝行(男滝)で身を祓い清める
最終日の3日目は早朝に集合して、一般では立ち入り禁止をされている沢駆けを行い、湯殿山神社本宮の真下にある男滝を目指します。
沢駆けは滑りやすくて川の流れを逆らっていくので、要所要所に危険なところがあります。また高所を飛び越えて渡っていく必要もあるので気を引き締める必要があります。
1時間半ぐらい沢駆けをした後、男滝に到着します。男滝は女滝の数倍は大きな滝で高さは20メートル弱位はあります。男滝にて滝行を行った後、ある意味では月光坂の鉄梯子よりも最大の難所、ほぼ垂直の梯子を30メートルくらい登って湯殿山神社本宮に向かいます。
(日本ポータルサイト様の画像より)
(田舎暮らし・理想の町ドットコム様の画像より)
さらに鉄梯子を登った後、藪道を歩きますが、竹藪で崖際がどこかよく分かならいところを歩くため、今まで何人かは崖から落ちて骨を折っているようなので気を付けてください(怖)初心者の方は決して先に行かず、班長やベテランの方の後に続くようにしましょう。
湯殿山神社本宮に参拝した後、参篭所に戻って閉所の儀式を行います。ここで修了証書と写真が貰えます。帰りは神社が用意したバスで出発地点の出羽三山神社社務所まで送って貰えます。
参加するにあたっての心構え
何よりも神様を敬う神聖な気持ちで参加しましょう。トレッキングや登山でありません。それ以外に特別な心構えは必要はありません。初参加でもベテランの方が優しく教えてくれます。
性別年齢問わず様々な方が参加されていました。今回、全部で60名ほどの参加でしたが、女性が4割ほどを占めていました。なかには一人で参加されていた女性もいましたので、どなたでも気軽に参加できる雰囲気です。
ただ、とりあえず3日間アップダウンの激しい山道を歩くので普段あまり歩いたことない方や体力に自信のない方、また道中は垂直の梯子や鎖場もあるので、極度の高所恐怖症の方は注意してください。
服装など準備するもの
まとめ
今回は出羽三山での修験道・山伏修行についてご紹介しました。出羽三山は過去・現在・未来を行き来して生まれ変われる場所、出羽三山に一度は訪れてみていかがでしょうか。個人的には参加して良かったと思います。たった3日間ですが、ザワザワした気持ちがなくなり落ち着いたような気がします。また参加することで新たな出会いもありました。
今回のブログの内容について他にもこんな情報はありませんかというリクエストがありましたら、コンタクトフォームよりご連絡ください。なめろうが分かる範囲でブログ内に追記させていただきます。
ご精読ありがとうございました。
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